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1月, 2025の投稿を表示しています

「ネタは意外とすぐそこにある」 〜ながはむ、絵本作家への挑戦〜

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ブログを再開して半月ほど経過した現在、明らかにタイピングの速度が早くなっている。キーボードを一切見ずにタイプ出来るわけではないが、短期間でこんなに変化があるものなのかと驚いている。このウキウキとした気分を糧にこれからもブログを頑張っていこうと思う。 さて、ながはむは現時点で自作絵本第2作目の制作に入っている段階だ。本作は、主人公がはじめてのお買い物に行く「羊の家族」のお話。なるべく心温まる絵本に仕上げられるように精進したいところだ。コンセプトや起承転結の構想は出来上がっている。だが、まだ細かなシーンや演出の構想が練り上がっていない。作家として活動する上で、アイデアがなかなかまとまらない事案は初めてではないが、それでも常に苛立ちを覚えるほど悩ましいことには変わりない。 子供の頃から物語を創るのが好きで、その頃はただひたすら自分思いの創作を漫画にして表現してきた。子どもの頃というのは、まだ社会の常識や業界の知識なんて全然ない。それ故になんでも軽い気持ちで自由にやってのける。それでいてなぜか面白いので、やはり子どもの想像力は侮れない。僕自身、今になって自分が子供の頃に作った作品を見返してみると、改めて幼少期の自分の表現性にビビることがある。過去の自分から学ぶものは意外と多いのだ。 大人になるとどうだろう。大人の作品づくりは周りへの配慮や需要、期待する評判を考慮して、制作開始前からネタを厳しく吟味する。長い時間をかけ探し集めた何十何百というネタを並べてその中からたった一つを厳選し、作品内のほんの一部に組み込むのは、作家にとって普通のことだ。99.9%は没になるその「ネタ」を探し出すのも、かなりの労力を費やすものだ。さらにそんな苦労を何ヶ月も続けて生み出された一作がヒットするかどうかも一か八かだ。子どもの創作活動には無い重圧が、昔は純粋な想像力に溢れていた今の大人たちにのしかかっているのだ。 だが、これが一概に悪いことというわけではない。極限まで洗練された物語は、時代を超えて愛される大きな価値になりうる。最高品質のぶどうだけを使い熟成にも長期間を設けるドン・ペリニヨンのように、多大な手間と時間をかけたが故に傑作というものは出来上がる。そういう意味では、大人のやり方で生み出される作品のほうが、子どもの創作より面白いのかもしれない。多くの作家たちがこういうものを目指しているのでは...

ながはむ今年は何しよう?

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 2024-2025年の年越しを迎えたのは、鎌倉の浄智寺にて。友人二人を連れて、鎌倉で大晦日を過ごすことにした。当初浄智寺で行われる「除夜の鐘つき」体験に参加するつもりだったが、我々が到着した23:50頃にはとっくに整理券受付を終了していた。用意された焚き火にあたりながら、「今年は酷な年だったね」と友人と話しながら新年を待った。 浄智寺は僕にとって思い出の地である。中2のときも来た。学校内の写生大会があったので、浄智寺の景色を描いた。するとその作品が金賞をとったのだ。当時尊敬していた学年主任の先生から直接賞状を受け取った思い出は、今なお人生で一番嬉しかった受賞経験だ。その作品がどこに行ったかはもう分からないが、賞状はまだ部屋に飾っている。こういう経験から、浄智寺は僕にとっての聖地。 今年は何しよう? 大まかに言えば今年は、堅実に自分と向き合う年にしたい。というのも、昨年は社会の波に翻弄されるばかりで気分的に沈みがちな一年だった。主な原因はネットの観すぎなので、自分という存在を立て直すためにもネットとの付き合い方を改めたい。そして昨年失敗に終わった知名度向上を新たなルートから再挑戦し、足跡を遺せるように頑張りたい。絵本がうまくいったら、最高だ。 僕は根っからのカーマニア。中でも専門はチューンドカーでもレーシングカーでもラリーカーでもなく、ベースグレードの大衆車やツーリングカーのような日常に馴染み深い車たち。今はホンダのクロスロードを所有していて、見た目も性能も問題無いしかなり気に入っている。だけど昨年は上記と同様の理由で、あまり愛車に寄り添うことができなかった。人生最初の愛車を粗末に扱うのは、自分で言うのもなんだがあまりに酷である。だから今年は去年一昨年以上に、ドライブの機会を増やしたいと思っている。地方のまだ知らない景色や文化に触れたり、家族や友人との付き合いをより良くするために、車を貢献させたい。 何度も書くが昨年はとにかく沈みがち。それに伴い人付き合いも減少した。心を健康に保つためには、社会的に有益な人付き合いが肝心だ。それはつまり、悪友と夜中動き回ったり都内の居酒屋で騒いだりすることではなく、信頼できる仲間と食事をしたり同好会のお茶会やワークショップに参加したりすることだ。お茶会は好きだ。中学時代気になってた女子が茶道部だったので。とにかく昨年はできな...

絵本制作録「かたつむりくんのかくれんぼ」

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 2024年は僕にとって途方に暮れた一年となった。 様々なトラブルや社会の変化に振り回され、部屋にこもりがちな一年が続いた。何より影響が大きかったのは、マスク氏によるXの運営方針の改定だ。あの出来事により僕のSNSでの宣伝戦略は無意味なものとなってしまった。もはや今のXは、すでに影響力を持った人物にしかメリットが無いツールと成り果てた。その影響を鑑み、僕もメインのSNSをInstagramとBlueskyに移したが、失ったフォロワーを取り戻すことも、新たにフォロワーを得ることもままならない状況である。2023~2024年にかけて僕は「いいね」や「フォロワー」の数に固執する生き方をしてきたが、もはやそれらの数字は自らの人生において何の意味も成さないと気付かされた。知名度にこだわらない生き方をした方が、自分と率直に向き合えるし、自分と向き合うことを重視すればネットを見る機会は減るから健康的だ。ネットに四コマやイラストを毎日投稿して共感者を得ようとするやり方が自分と自分の画風には向いていないことを、2年の歳月をかけてやっと気付いた。 そこで今までの価値観を拭い心機一転を試みるきっかけとなったのは、Instagramをみていたとき偶然おすすめ欄に表示された「絵本大賞」の公募である。絵本か...考えてみれば僕の画風は、同世代の若者たちより現代や未来の子どもたちに向けて発信したほうがウケるかもしれない。それに未来の子どもたちに貢献できるかもしれない物を創る方が、自らの人生において大きな大義になると思う。よし、この公募に挑戦しよう!こうして僕の絵本作家への道がスタートした。 応募したのは、株式会社ニコモが運営する「YOMO絵本大賞」。公募となれば、主催側が指定する規定に従うことが前提だ。今回の絵本大賞のテーマは「知育」、子育てに貢献したり子どもの知性発達に役立つものを書く必要がある。対象年齢は乳児から幼児、つまり小学校に入る前までの子どもたちだ。大賞には賞金100万円、そして絵本の市販化。これは本気を出して取り組むしか無い!!自分の作風にできること、子どもたちの知性発達に必要な要素は何か分析し、ひねり出した答えは「かくれんぼ絵本」。あとは絵本の主軸を担うモチーフ、キャラクター作り。僕はいままで様々な生き物をオリジナルの画風で描いてきたが、最も好評だったのは猫でも犬でもウサ...